付録 B3. PostgreSQL DBMSを使う

概要

Oracle Database、Microsoft SQL Serverなどの商用DBMSとは異なり、PostgreSQLはフリーウェアとして流通するオブジェクトリレーショナルDBMSです。大規模なアンチウイルスネットワーク内では Dr.Web Enterprise Security Suite の外部DBとしてPostgreSQL DBMSを使用することができます。

PostgreSQLを外部データベースとして使用するには：

1.PostgreSQL Serverをインストールします。

2.それぞれの外部データベースを使用するよう Dr.Web Serverをセットアップします。この操作は設定ファイル内、または Dr.Web Security Control Center経由（Dr.Web Server 設定→データベースタブ）で行うことができます。

PostgreSQL DBをODBC接続経由で外部データベースとして使用する場合、Server インストール（またはアップグレード）中に、インストーラ設定内でビルトインPostgreSQL DBMSクライアントのインストールを無効にしてください（データベースのサポート - PostgreSQLデータベースドライバセクションで）。

この操作を行わない場合、ライブラリの競合により、ODBC経由で DB と連携することができません。

PostgreSQL DBとの接続には信頼できる認証方式、パスワード、MD5（Kerberos、GSS、SSPIはサポートされていません）のみ使用することができます。

インストールと対応バージョン

1.このフリープロダクト（PostgreSQL Serverおよび対応するODBCドライバー）の最新のバージョンをダウンロードするようにしてください。それ以外の場合でも、8.4よりも古いバージョンは使用しないでください。

2.以下のうちいずれかの方法でPostgreSQLデータベースを作成します：

a)pgAdmin グラフィカルインターフェースを使用して

b)CREATE DATABASE SQLコマンドを使用して

データベースはUTF8エンコーディングで作成する必要があります。

外部データベースへの変換についての詳細は Dr.Web Enterprise Security SuiteのDBMSの種類を変更を参照してください。

パラメータ

PostgreSQLデータベースの設定には表以下の表に記載されたパラメータを使用してください。

PostgreSQL パラメータ

名称	デフォルト値	説明
host	<UNIX domain socket>	PostgreSQL Serverホスト
port		PostgreSQL Serverポート、またはソケットファイル名の拡張子
dbname	drwcs	データベース名
user	drwcs	ユーザー名
password	drwcs	パスワード
options		Serverに送信するためのデバッグ／トレースオプション
tty		デバッグ出力用のファイルまたはtty
requiressl		1 SSL接続をリクエストする 0 リクエストしない
temp_tablespaces		一時テーブル空間名
default_transaction_isolation		トランザクション分離レベル（PostgreSQLのマニュアルを参照してください）

詳細についてはhttp://www.postgresql.org/docs/manuals/を参照してください。

UDS経由での Dr.Web Server とPosrtgreSQL DB のインタラクション

Dr.Web Server とPostgreSQL DBが同一のコンピューター上にインストールされている場合、UDS （UNIXドメインソケット）経由でそのインタラクションを設定することができます。

UDS経由でインタラクションを設定するには:

1.postgresql.conf PostgreSQL 設定ファイル内で、UDSに以下のディレクトリを指定してください。

unix_socket_directory = '/var/run/postgresql'

2.PostgreSQLを再起動させてください。