マルチキャスト更新

マルチキャスト更新 タブでは、ワークステーションに対してマルチキャストプロトコル経由で更新を配信するための設定を行うことができます。

マルチキャストによる更新を有効にする にチェックを入れると、マルチキャストプロトコル経由での端末への更新の送信を有効にします。

マルチキャスト更新の一般原則:

1.マルチキャスト更新が有効になっている場合、更新は、そのサーバーに接続されている全ての端末上で次の2つの段階で行われます。

a)端末は、サーバーが含まれている指定のマルチキャストグループをリッスンしています。マルチキャスト更新の準備ができると、端末はUDPを使用したマルチキャスト経由でマルチキャスト更新をダウンロードします。

b)マルチキャスト更新が送信された後、サーバーは取得する更新に関する標準通知を端末に送信します。マルチキャスト更新経由で全てをダウンロードできなかった場合、端末は標準のTCP更新を使用してダウンロードします。

2.マルチキャスト更新が無効になっている場合、全ての端末の更新は標準的なモード(TCPプロトコル経由)でのみ行われます。

マルチキャスト更新を設定するには、次のパラメータを指定します。

UDPパケットサイズ(バイト) - UDPパケットサイズをバイト単位で指定します。

設定可能な範囲は512~8192バイトです。断片化を避けるために、ネットワークのMTU(Maximum Transmission Unit)よりも小さい値を設定することを推奨します。

ファイル転送時間(分) - 1つの更新ファイルを送信する時間を指定します。指定された時間が経過した後、サーバーは次のファイルの配信を開始します。

マルチキャストプロトコル経由での更新中に送信に失敗した全てのファイルは、TCPプロトコル経由での標準的な更新中に送信されます。

マルチキャスト更新間隔(分) - マルチキャストプロトコル経由での更新間隔です。

マルチキャストプロトコル経由での更新中に送信に失敗した全てのファイルは、TCPプロトコル経由での標準的な更新中に送信されます。

パッケージ転送間隔(分) - マルチキャストグループへのパッケージ送信間隔です。

間隔が短い(値が小さい)とパッケージの転送とネットワークに負荷をかける場合があります。このパラメータではデフォルト値の使用を推奨します。

再送要求の間隔(分) - 消失したパッケージの再送信要求をAgentが送信する間隔です。

サーバーは消失したブロックを送信したのち、これらの要求を蓄積します。

送信“待ち”間隔(分) – 割り当てられた時間内にファイルの送信を終了し、かつ指定された“待ち”時間内にAgentから消失したパッケージの再送要求を受信しなかった場合、全てのAgentが更新ファイルを受け取ったと判断し、サーバーは次のファイルの送信を開始します。

再送リクエスト蓄積期間(分) – サーバーはAgentから受け取った消失したパッケージの再送信要求を、指定された期間蓄積します。

Agentは消失したパッケージの再送を要求します。サーバーは指定された期間その要求を蓄積し、その期間が過ぎると消失したブロックを送信します。

マルチキャスト更新の使用を可能にするマルチキャストグループのリストを設定するには、マルチキャストグループ セクション内で次のパラメータを指定します。

マルチキャストグループ – マルチキャスト更新を受け取る端末が含まれているマルチキャストグループのIPアドレスです。

ポート – 更新を送信する際にマルチキャストトランスポートプロトコルによって使用される、Dr.Web Serverネットワークインターフェースのポート番号です。

マルチキャスト更新では、使用可能ないずれかのポート、中でも特にサーバーのトランスポートプロトコル設定内で指定したポートとは異なるポートを指定する必要があります。

Time To Live (タイム・ツー・リブ:パケットの有効期間) - マルチキャスト更新中にやり取りされるデータのデータグラムの有効期間です。

インターフェース - 更新を送信する際にマルチキャストトランスポートプロトコルによって使用される、Dr.Web ServerネットワークインターフェースのIPアドレスです。

設定することのできるマルチキャストグループは1行につき1つです。他のマルチキャストグループを追加する場合はをクリックします。

複数のマルチキャストグループの設定を行う場合、以下の点に注意してください。

マルチキャスト更新を配信する複数のDr.Web Serverにはそれぞれ異なるマルチキャストグループを指定します。

マルチキャスト更新を配信する複数のDr.Web Serverにはそれぞれ異なるインターフェースポートを指定します。

複数のマルチキャストグループを使用する場合、それらのグループに含まれる端末のセットが重複しないようにしてください。アンチウイルスネットワークの各端末が1つのマルチキャストグループにのみ含まれるようにします。

アクセス制御リスト セクションでは、マルチキャスト更新を送信できる端末のネットワークアドレスに対して制限をかけることができます。

マルチキャスト更新の受信を許可された端末は、指定されたマルチキャストグループをリッスンし、標準方式を使用して更新を受信します(手順1参照)。

マルチキャスト更新の受信を拒否された端末は、指定されたマルチキャストグループの更新をリッスンしませんが、TCP経由で全ての更新をダウンロードします(手順2参照)。

リストの設定は、セキュリティセクションのリストの設定と同じです。