2.4.2. Active Directory経由でのDr.Web Enterprise Agentソフトウェアのインストール

LAN内で Active Directory サービスが使われている場合、このサービスを使用してアンチウイルス Agent をワークステーションにリモートインストールすることができます。

 

Active Directory サービス経由で Agent をインストールする際に、Distributed File System を使用することも可能です( Active Directory経由でのAgentインストールの際にDFSを使用する 参照)。

 

Dr.Web Enterprise Agentのインストール

Active Directory を使用して Agent をインストールするには

1.Active Directory を使用するネットワーク用の Enterprise Agent インストーラのコピーを http://download.drweb.com/esuite/ からダウンロードしてください。

2.Active Directory サービスに対応したローカルネットワークサーバー上に Enterprise Agent をインストールします。コマンドラインモード (A)、 またはインストーラのグラフィックモード (B) で行ってください。

 

サーバー をアップグレードする場合、Active Directoryを使用するネットワーク用の Enterprise Agent インストーラをアップグレードする必要はありません。 サーバー ソフトウェアをアップグレードした後、Agent およびアンチウイルスソフトウェアは端末で自動的にアップグレードされます。

 

(A) 全ての必要なインストールパラメータをコマンドラインモードで設定する

全ての必要なパラメータ、及びグラフィックモードを無効にする必須パラメータ/qnで次のコマンドを投入してください。

msiexec /a <パッケージ_名>.msi /qn [<パラメータ>]

/a パラメータは管理パッケージのインストールを実行します。

パッケージ名

Active Directory経由での Agent のインストールパッケージ名は通常以下のフォーマットを持っています。

drweb-es-agent-<バージョン>-<リリース_日>-windows-nt-<キャパシティ>.msi.

パラメータ

/qn – グラフィックモードを無効にします。このオプションパラメータで以下のパラメータが指定されます。

ESSERVERADDRESS=<DNS_名> - Agent が接続される Enterprise Server のアドレスを設定します。使えるフォーマットについては 付録E3. Dr.Web  Enterprise Agent/ Installerのアドレス をご覧ください。

ESSERVERPATH=<パス_ファイル名> - サーバー のパブリック暗号化キーへの全てのパスとファイル名を指定します (デフォルトでは サーバー インストールフォルダのInstallerサブフォルダ内にあるdrwcsd.pubです)。

TARGETDIR – 選択されたインストールに対するグループポリシーオブジェクトエディタ経由で選ばれる、Agent イメージのネットワークフォルダです(変更されたインストールパッケージ)。このフォルダは読み/書きのアクセス権を持っている必要があります。パスは、フォルダがローカルでアクセスできるリソースであっても、ネットワークアドレスフォーマットである必要があり、フォルダはターゲット端末からアクセスできる必要があります。

 

管理インストールを実行する前に、Agent イメージの作られるディレクトリ(TARGETDIRパラメータをご覧ください)が Active Directory を使ったネットワーク用の Enterprise Agent インストーラを含んでいないようにしてください(<パッケージ_名>.msi)

 

 

管理パッケージを展開した後<destination_dir>\Program Files\DrWeb Enterprise SuiteディレクトリにあるのはREADME.txtのみになるようにしてください。

 

例:

msiexec /a ESS_Agent.msi /qn ESSERVERADDRESS=servername.net ESSERVERPATH=\\win_serv\drwcs_inst\drwcsd.pub TARGETDIR=\\comp\share

msiexec /a ESS_Agent.msi /qn ESSERVERADDRESS=192.168.14.1 ESSERVERPATH="C:\Program Files\DrWeb Enterprise Server\Installer\drwcsd.pub" TARGETDIR=\\comp\share

インストーラのグラフィックモードでは、これらのパラメータのいずれか一方を設定できます。

次に、Active Directory管理ツールがインストールされているローカルネットワークサーバー上でパッケージのインストールを行います(下記 の手順をご覧ください)。

(B)必要な全てのインストールパラメータをグラフィックモードで設定する

 

管理インストールを実行する前に、Agent イメージの作られるディレクトリに Active Directory を持ったネットワークへの Enterprise Agent インストーラが含まれていないようにしてください(<パッケージ_名>.msi)

 

 

管理パッケージを展開した後 <destination_dir>\Program Files\DrWeb Enterprise SuiteディレクトリにあるのはREADME.txtだけになるようにしてください。

 

1.次のコマンドを投入してください。

msiexec /a <パス>\<パッケージ_名>.msi

2.インストールのために選択されたプログラムに関する情報の InstallShield Wizard ウィンドウが表示されます。次へ をクリックします。

 

Agent インストーラはコンピューターの言語設定で指定された言語を使用します。

 

3.次のウィンドウでDNS名 (推奨されたフォームで)または Enterprise Server のIP アドレスを指定します(付録E3. Dr.Web Enterprise Agent / Installerのアドレス をご覧ください)。 サーバーdrwcsd.pub) のパブリックキーファイルの場所を指定します。次へ をクリックします。

4.次のウィンドウで Agent のイメージが書き込まれるネットワークカタログの名称を入力してください。パスは、フォルダがローカルでアクセスできるリソースであっても、ネットワークアドレスフォーマットである必要があります(フォルダはターゲット端末からアクセスできる必要があります)。インストールをクリックします。

5.インストールが終わると、ネットワークワーク端末上へのパッケージのインストールを設定するためのウィンドウが表示されます。

ワークステーションを選んでパッケージをインストール

1.コントロールパネル で(またはWindows 2003/2008 Serverのスタートメニュー、Windows 2000 Serverの スタート プログラム メニュー) 管理ツール Active Directoryユーザーとコンピューター を選択してください(Agent をグラフィックモードでインストールする場合、ウィンドウは自動的に表示されます)。

2.Enterprise Agent がインストールされるコンピューターを含むドメイン内で、組織単位(organizational unit:以後 OU)が作成されます。ESS 等の名前をつけてください。そのためにはドメインコンテクストメニュー内の 新規作成 組織単位 を選択します。表示されたウィンドウ内で新しいユニット名を入力し OK をクリックします。 Agent がインストールされるコンピューター をこのユニットに含めてください。

3.グループポリシーエディターを開きます。方法は次の通りです。

a)Windows 2000/2003 Server: コンテクストメニューで プロパティ を選択します。表示されたウィンドウの グループポリシー タブを開きます。

b)Windows 2008 Server: スタート 管理ツール グループポリシー管理

4.作成したOUにグループポリシーを設定するには

a)Windows 2000/2003 Server: 追加 をクリックし、ESS ポリシーという名前のエレメントを作成します。 それをダブルクリックしてください。

b)Windows 2008 Server: OUコンテクストメニューで グループ ポリシー オブジェクトのリンクを追加します を選択してください。表示されたウィンドウで新しいグループポリシーオブジェクトの名前を指定し、 OK をクリックします。新しいグループポリシーコンテクストメニューで 編集 を選択します。

5.グループ ポリシー オブジェクト エディタ ウィンドウで、step 4で作成した新しいグループポリシーの設定を指定します。

a)Windows 2000/2003 Server: 階層ツリー内で コンピュータの構成 ソフトウェアの設定 ソフトウェア インストール を選択してください。

b)Windows 2008 Server: 階層ツリー内で コンピュータの構成 ポリシー ソフトウェアの設定 ソフトウェア インストール を選択してください。

6.ソフトウェア インストール のコンテクストメニューで 新規作成 パッケージ を選びます。

7.Agent インストールパッケージを指定してください。そのためには、管理インストールの際に作成した Agent イメージを含むリソースを共するネットワークのアドレスを指定します。パスは、フォルダがローカルでアクセスできるリソースであっても、ネットワークアドレスフォーマットで指定する必要があります。OKをクリックします。

8.ソフトウェアの展開 ウィンドウが表示されます。 割り当て オプションを選択し、 OK をクリックします。

9.グループ ポリシー オブジェクト エディタ ウィンドウ内で追加パッケージを選んでください。このエレメントのコンテクストメニューで プロパティ を選択してください。

10.表示されたパッケージプロパティウィンドウで 展開 タブを選んでください。 詳細設定 ボタンをクリックします。

11.詳細展開オプション ウィンドウが表示されます。 このパッケージを展開するときは言語を無視する フラグを設定してください。

このパッケージを展開するときは言語を無視する フラグを設定してください。

Enterprise Agent をカスタマイズmsiパッケージ経由で64ビットOS上にインストールする場合、Make this 32-bit x86 application available to Win64 machines フラグをセットしてください。

12.OK を2回クリックします。

13.ドメインでの次回の登録時に Enterprise Agent が選択されたコンピューターにインストールされます。

前回のAgentインストールを考慮したポリシーの割り当て

Agent をインストールするためにActive Directoryポリシーを割り当てる際には、Agent が既に端末にインストールされている可能性を考慮する必要があります。以下の3通りの場合があります。

1.Enterprise Agentが端末にインストールされていない。

ポリシー割り当て後、Agent は一般ルールによってインストールされます。

2.Enterprise AgentがActive Directoryを使用せずに既に端末にインストールされている。

Active Directoryポリシー割り当て後、インストールされた Agent は端末に残ります。

 

この場合、 Agent は端末にインストールされていますが、Active Directoryサービスにとってはインストールされていないものと見なされます。そのため端末の起動毎に、不成功に終わる Agent インストールの試みが繰り返されます。

 

Active Directory経由でのインストールの場合、Agent を手動で(または Control Center 経由で)アンインストールし、その端末に対して繰り返しActive Directoryポリシーを割り当てる必要があります。

3.Enterprise AgentがActive Directory経由で既に端末にインストールされている。

ポリシーの割り当て後:

a)Agent を削除する権限が端末に与えられている場合、Agent は削除されます。Active Directory経由で Agent をインストールする場合、この端末に対して繰り返しActive Directoryポリシーを割り当てる必要があります。

 

この場合、Agent インストールに対するポリシーを繰り返し割り当てる必要があります。最初のポリシー割り当て後 Agent は端末から削除されますが、Active Directoryサービスにとってはまだインストールされた状態になっているからです。

 

b)Agent を削除する権限を端末が持っていない場合、端末のアンチウイルスソフトウェアに対する割り当てポリシーは適用されません。その端末に対し、Agent を削除する権限を与え(ユーザーパーミッションの設定 参照)、Active Directoryポリシーを繰り返し割り当ててください。先の手順はステップ a) と同様です。

 

Active Directoryポリシーを繰り返し割り当てる際には、どの方法を使用しても構いません。