3.1. Dr.Web Enterprise Server

Dr.Web ESS で構築されたアンチウイルスネットワークは Enterprise Server を少なくとも1つ持っている必要があります。

 

アンチウイルスネットワークの信頼性および効率を上げるため、また計算負荷を正しく提供するために Dr.Web ESS アンチウイルスはマルチサーバーモードでも使用可能です。その場合、 サーバー ソフトウェアは複数のコンピューターにインストールされます。

 

Enterprise Server はメモリ常駐型のコンポーネントです。Enterprise Server ソフトウェアは様々なOSに対応しています(付録 A. 対応 OSバージョンコンプリートリスト をご覧ください)。

基本的機能

Dr.Web Enterprise Server は以下のタスクを実行します。

Agent ソフトウェアおよびアンチウイルスパッケージを、選択したコンピューターもしくはコンピューターのグループにインストール

アンチウイルスパッケージのバージョンナンバーと作成日、保護する全てのコンピューター上にあるデータベースバージョンナンバーをリクエスト

集中インストールフォルダの中身、及びフォルダの更新

ウイルスデータベース、及びアンチウイルスパッケージのexeファイルの更新と、保護するコンピューター上にあるプログラムのexeファイルの更新

アンチウイルスネットワークに関する情報の収集

Enterprise Agent と接続されることによって Enterprise Server はアンチウイルスパッケージの操作についての情報を収集しログを作成します。情報はデータベースとして働くジェネラルログファイル内にロギングされます。小規模なネットワークでは(コンピューター200~300台よりも少ない)内部データーベースを使用出来ます。それよりも規模の大きなネットワークでは外部データベースの使用を推奨します。

 

サーバー に接続された端末が200~300台よりも少ない場合は内部DBの使用が可能です。 Enterprise Server のあるコンピューターのハードウェアコンフィギュレーション、及び他の実行中タスクの負荷レベルが許容範囲内である場合は端末を1000台まで接続できます。

それ以外の場合は外部DBを使用してください。

外部DBを使用し、10000台を超える端末が サーバー に接続されている場合は、以下の最低要件に従ってください。

3 GHz プロセッサCPU

Enterprise Server に少なくとも4 Gb、DBサーバーに少なくとも8 GbのRAM

UNIX系OS

 

ジェネラルログファイルには以下の情報が収集・保存されます。

保護するコンピューター上のアンチウイルスパッケージのバージョン、

ワークステーション上のソフトウェアインストール、及び更新の日時、

ウイルスデータベース更新のバージョン、及び日時、

保護するコンピューターのOSバージョン、プロセッサの種類、OSシステムカタログの場所等、

アンチウイルスパッケージの構築、及び設定、

検出されたウイルスの名称、日時、アクション、修復結果等を含むウイルスイベントに関するデータ等。

Enterprise Server は、保護するコンピューター上で起こったウイルスのイベントをメールで、またはWindowsの標準通知システムを使って管理者に通知します。通知の設定方法は アラートの設定 をご覧ください。

インターフェース

Enterprise Server にはインターフェースがありません。 サーバー 管理の基本的な方法は Server control フォルダにリストアップされています。

通常、 Enterprise Serverサーバー のインターフェースとして動作する Dr.Web Control Center を介して管理することができます。

Dr.Web Enterprise Server の起動と停止

デフォルトでは、Enterprise Server はインストール後、およびOSの再起動毎に自動的に起動します。

また、以下のいずれかの方法で Enterprise Server を起動、再起動、停止することが出来ます。

UNIX系OS

該当するコンソールコマンドを使用(付録 H5. Dr.Web Enterprise Server 参照):

o起動:

FreeBSD:
# /usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh start

LinuxおよびSolaris:
# /etc/init.d/drwcsd start

o再起動:

FreeBSD:
# /usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh restart

LinuxおよびSolaris:
# /etc/init.d/drwcsd restart

o停止:

FreeBSD:
# /usr/local/etc/rc.d/drwcsd.sh stop

LinuxおよびSolaris:
# /etc/init.d/drwcsd stop

Control Center 経由で停止および再起動:

管理 セクション内で、再起動するには 、停止する場合は ボタン(Solarisにはありません)を使用

Windows

一般的な場合:

スタート 全てのプログラム Dr.Web Enterprise Server メニュー内にある該当するコマンドを使用

Windows コントロールパネル にある 管理ツール セクション内のサービス経由で

Control Center 経由での停止および再起動

管理 セクション内で、再起動するには 、停止する場合は ボタンを使用

サーバー インストールフォルダのbinサブフォルダから実行するコンソールコマンドを使用(付録 H5. Dr.Web Enterprise Server 参照)

drwcsd start サーバー を起動

drwcsd restart サーバー サービスの完全な再起動

drwcsd stop サーバー の正常なシャットダウン