新しいバージョンにアップグレードする

注意事項

以前のバージョンのDr.Web for Linuxをバージョン11.1にアップグレードする手順がサポートされています。お使いのDr.Web for Linuxのバージョンは、インストール時に使用したものと同じ方法でアップグレードする必要があります。

現在のバージョンがリポジトリからインストールされている場合、アップグレードではリポジトリからプログラムパッケージを更新する必要があります。

現在のバージョンがユニバーサルパッケージからインストールされている場合、製品をアップグレードするには、新しいバージョンのDr.Web for Linuxを含んでいる別のユニバーサルパッケージをインストールする必要があります。

お使いのバージョンの製品がどのようにインストールされているかを確認するには、Dr.Web for Linux実行可能ディレクトリにプログラムアンインストールスクリプト remove.sh が含まれているかどうかを確認します。含まれている場合、現在のバージョンはユニバーサルパッケージからインストールされています。それ以外の場合は、リポジトリからインストールされています。

インストールした方法で製品を更新できない場合は、現在のバージョンのDr.Web for Linuxをアンインストールし、いずれかの方法で新しいバージョンをインストールしてください。以前のバージョンのDr.Web for Linuxのインストールとアンインストールの手順は、バージョン11.1の現行のマニュアルに記載されている インストールアンインストール の手順と同じです。詳細については、現在のバージョンのDr.Web for Linuxのユーザーマニュアルを参照してください。

Dr.Web for Linuxのバージョン6.0.2からバージョン11.1へのアップグレードは、古いDr.Web for Linuxをアンインストールしてバージョン11.1を インストール することで のみ 実行できます。

現在のバージョンのDr.Web for Linuxが 集中管理 モードで動作している場合は、集中管理サーバーのアドレスを記録することをお勧めします。たとえば、バージョン6.0.2以降のDr.Web for Linuxのアドレスを確認するには、次のコマンドを使用できます。

$ drweb-ctl appinfo

このコマンドの結果、次のような行が出力されます。

ESAgent; <PID>; RUNNING 1; Connected <address>, on-line

<address> の部分を保存します(tcp://<IP address>:<port> のようになっています。例:tcp://10.20.30.40:1234)。さらに、サーバー証明書ファイルを保存することをお勧めします。

現在使用している接続パラメータを調べる際に問題が発生した場合は、お使いの製品バージョンの管理者マニュアルをご確認いただくか、アンチウイルスネットワーク管理者までお問い合わせください。

バージョン11.1にアップグレードする

アップグレードのためにユニバーサルパッケージをインストールする

インストールファイル からDr.Web for Linux 11.1をインストールします。インストール中に、ディストリビューションからインストールされている古いバージョンを自動的にアンインストールするように求められます。

リポジトリからアップグレードする

Doctor Webのリポジトリからインストールされた現在のバージョンのDr.Web for Linuxをアップグレードするには、必要なパッケージのタイプに応じて、次のいずれかの操作を行います。

RPMパッケージ(yum)を使用する場合

1.リポジトリを変更します(現在のバージョンのパッケージリポジトリから11.1パッケージリポジトリへ)。

リポジトリの名前は リポジトリからインストールする セクションにあります。詳しいリポジトリの変更方法については、お使いのOSディストリビューションのヘルプガイドを参照してください。

2.以下のコマンドを使用して新しいバージョンをインストールします。

# yum update

または、マネージャー dnf を使用している場合(バージョン22以前の Fedora など)は、以下のコマンドを使用します。

# dnf update

パッケージの更新中にエラーが発生した場合は、Dr.Web for Linuxをアンインストールし、再度インストールします。必要に応じて、リポジトリからインストールしたDr.Web for Linuxをアンインストールする および リポジトリからインストールする (使用しているOSとパッケージマネージャーの項目)を参照してください。

DEBパッケージ(apt-get)を使用する場合

1.リポジトリを変更します(現在のバージョンのパッケージリポジトリから11.1パッケージリポジトリへ)。

2.以下のコマンドを入力し、Dr.Web for Linuxパッケージをアップグレードします。

#apt-get update
# apt-get dist-upgrade

Ubuntu 14.04(64ビット版)OSの場合、apt-get dist-upgrade コマンドが失敗する場合がありますので注意してください。この場合は、aptitudeパッケージマネージャーを使用してください(製品をアップグレードするには、aptitude dist-upgrade コマンドを実行します)。

キーファイルの転送

選択したDr.Web for Linuxのアップグレード方法に関係なく、ライセンス キーファイル は自動的にデフォルトの場所にインストールされます。

キーファイルの自動インストール中に問題が発生した場合は、手動でインストールする ことができます。Dr.Web for Linuxバージョン9.0以前のライセンスキーファイルは、/etc/opt/drweb.com ディレクトリにあります。有効なライセンスキーファイルを失くしてしまった場合は、Doctor Web テクニカルサポート までご連絡ください。

集中管理サーバーとの接続を復元する

アップグレードされたバージョンが集中管理サーバーに接続されている場合、可能であれば、Dr.Web for Linuxをアップグレードした後に接続が自動的に再確立されます。そうでない場合は、次のいずれかの方法を使用して(保存されたアドレスとサーバーのパブリックキーファイルを指定する必要があります)、アップグレードされたバージョンをアンチウイルスネットワークに接続できます。

Dr.Web for Linux 設定ウィンドウMode タブ でチェックボックスにチェックを入れます。

次の コマンド を使用してください。

$ drweb-ctl esconnect <address> --Certificate <path to the server certificate file>

接続処理に問題が発生した場合は、アンチウイルスネットワークの管理者までお問い合わせください。

アップグレード手順における注意点

リポジトリから製品をアップグレードする際に現在のバージョンのDr.Web for Linuxがアクティブである場合、古いバージョンのプロセスは、アップグレード完了後にユーザーがシステムからログオフするまで実行されたままになります。Dr.Web for Linuxがグラフィカルモードで動作している場合は、通知領域に古いバージョンの アイコン が表示されることがあります。

Dr.Web for Linuxをアップグレードした後、SpIDer Gateの 設定 がデフォルトにリセットされることがあります。

メッセージの受信にIMAPを使用しているメールクライアント(Mozilla Thunderbird など)がシステムで実行されている場合は、 受信メッセージをスキャンできるようにするため、アンチウイルスのインストール後に再起動してください。

バージョン6.0.2以前をアップグレードする

バージョン6.0.2以前のDr.Web for Linuxからバージョン11.1へのアップグレードは、古いDr.Web for Linuxをアンインストールしてバージョン11.1をインストールすることでのみ実行できます。古いバージョンをアンインストールする方法の詳細については、Dr.Web for Linuxのインストールされているバージョンのユーザーマニュアルを参照してください。

キーファイルの転送

Dr.Web for Linuxをアップグレードした後、ライセンス キーファイル は自動ではデフォルトの場所にインストールされませんが、手動で インストールできます。Dr.Web for Linuxバージョン6.0.2以前のライセンスキーファイルは、/home/<user>/.drweb ディレクトリにあります(隠しディレクトリです)。有効なライセンスキーファイルを失くしてしまった場合は、Doctor Web テクニカルサポート までご連絡ください。

Dr.Web for Linux 11.1はバージョン9.0以前のDr.Web for Linuxをサポートしていません。古いバージョンの隔離にファイルが残っている場合は、これらのファイルを手動で取り出すか、削除できます。Dr.Web for Linux 6.0.2(およびそれ以前のバージョン)では、次のディレクトリが隔離として使用されます。

/var/drweb/infected - システム隔離

/home/<user>/.drweb/quarantine - ユーザー隔離(<user> はユーザー名)

隔離されたファイルの処理を簡易化するために、アップグレードを開始する前に古いバージョンのDr.Web for Linuxを使用して隔離を修正することをお勧めします。